第4回 【段差もないのにつまづく人は要注意!】老化防止効果もある筋力アップトレーニング

大した段差もないのに、最近よくつまずくのよね、と言う人はいませんか?
それは、老化の影がヒタヒタと近寄ってきている証かもしれません!
40歳を超えたまりえも肉体の衰えは隠せず、段差がないところでつまずく他、地下鉄での階段の上り下りが辛く、自然と足がエスカレーターに向かってしまうような毎日を送っています。
こんな自分じゃダメダメ!ということで、まりえはダイエットを兼ねた筋力アップのトレーニングを始めたいようです。
それでは今回は、将来寝たきりにならないように、ダイエット兼若返りを目指して今から簡単にできる「歩く」トレーニングを始めしょう!
★20代をピークに筋肉は減るんです!
まりえ:暖かくなってきたし、ダイエットになるからと、近くの公園でウォーキング、いや、ただの散歩に行ってきました。
そうしたら、たった数センチの段差でつまずいて・・・。これって老化ですよね? トレーニングした方がいいですよね?
松尾:ウォーキング、いいですよね。
でも、数センチの段差でつまずいたとか。
つまずいた原因で、まず考えられるのが、体幹の深いところにある腸腰筋という、太ももを持ち上げるために働く筋肉の衰えです。
人間の筋肉は20代をピークにして、何もしないでいると自然と筋肉が減ってしまうんです。
これは誰にでも起こる現象で、サルコペニアと言われています。
まりえさんも何かトレーニングをしないと、将来的に運動器が弱って寝たきりになる、ロコモティブ・シンドロームになる可能性があります。
★普通歩きと早歩きを繰り返すだけの「インターバル速歩」がいい!
まりえ:えっ、太ももって腿の筋肉じゃなくて体の中の筋肉で動いているんだ。
それに、何もしないでいると寝たきりになるなんて・・・。
寝たきりなんて絶対イヤなので、どんなトレーニングをしたらいいんですか!?
松尾:『インターバル速歩』という方法があります。
これは信州大学の能勢博教授が提唱するもので、もともとは中高年の健康増進のために考案されたものです。
やり方はいたって簡単で、通常歩行の途中に、早足で歩く時間を組み込むだけです。
一般的には、3分の通常歩きに3分の速歩を5回、合計時間30分、速歩合計15分を週に3〜4回程度行うのが理想です。
つまり、速歩時間の週合計が60分程度になることが目安なんです。
でも、そんなにきっちりやる必要はありません。
まりえさんの場合、何事も飽きっぽそうですから、まずは買い物に行く時、少し早足で歩くのと、普通の歩き方を混ぜてみてください。
最初は、2分間普通に歩いたら、1分だけ速歩にするという感で、合計10分くらいから始めたらいいでしょう。
スピードの目安は、自分が一番早く歩いた時の60〜70%くらいです。
★体脂肪も減って、筋肉量も増える!
松尾:信州大学が20〜80代の男性351名に女性561名、平均年齢56歳の人たちが参加して行った計測実験の平均では、インターバル速歩を週に3回、1日当りの速歩時間20分に通常歩行26分。つまり1日合計46分だけの運動で、体重と体脂肪率にBMI、最高血圧と最低血圧、血中高コレステロール濃度などの数値すべてが改善したそうです。
また、長期の測定では、筋肉量が増加したというデータもあります。
ドローインの時も言いましたが、腸腰筋が張りを取り戻すとポッコリお腹も改善されます。
もちろん、速歩は脂肪燃焼も促進してくれますから、まずは、ゆる〜く始めてみてください。
ダイエットは頑張るから続けられないのです。
まずは楽なことから始めましょう。
筋肉をつけようと新たにジムに通ってみたり、マラソンなどを始めてみなくても大丈夫。
日常生活でちょっと意識をするだけで筋力アップに繋がるトレーニングは簡単にできるのです。
まりえのダイエット企画ではそんなお手軽トレーニングを今後もご紹介していきますのでお楽しみにw。
文・構成/松尾直俊(フィットネスライター)
【プロフィール】
編集プロダクション勤務を経てフリーに。食から酒、医療関係と幅広い記事を書くが、現在は主に筋トレやダイエット、フィットネス関連の記事や文章を雑誌や書籍、Webなどに執筆している。「健康を語る者、自ら太っていてはいかん!」と、酒は飲むものの、食事に気を使い、自重筋トレとロードバイクに励む、福岡生まれのフィットネスライター。
主な担当書籍は、『つくりおき 筋活レシピ』(小山浩子著・香川晴夫医療監修/KKベストセラーズ)、『ハリウッド式ワークアウト 腹が凹む! 神の7秒間メソッド』(北島達也/ワニブックス)、『やめたい食べグセ』(森拓郎/ベスト新書)、『痩せる筋トレ痩せない筋トレ』(比嘉一雄/ベスト新書)、『40代から細マッチョになる』(大西仁美/メディアファクトリー新書)などがある。