すっぴん美人とカレーをこよなく愛する小野ちん伝授! 食べても飲んでもすっぴん美人になれる店!

東向島「レストランカタヤマ」の分厚いステーキは美味しいね!

グレービーしたたる赤身肉にかぶりつくワイルドな女子に、どこかリビードーを抑えきれないオノちんこと、辛口評論家の小野員裕です。

今回はみんな大好きなステーキだ。

牛肉に含まれるタンパク質には必須アミノ酸がバランスよく含まれているんだけど、必須アミノ酸は体内では作れないので、牛肉などで摂る必要がある。牛肉の必須アミノ酸は消化吸収が良く、タンパク質を摂取するにはベストな食材。タンパク質が不足すると、免疫力が落ちたり、髪がパサついたり、皮膚が弱くなってしまうので、すっぴん美人には欠かせないモノ。

また、牛肉を食べた翌日、肌がツヤツヤするのは、牛肉に含まれるビタミンB群のおかげ。例えばビタミンB2は肌荒れを予防、ビタミンB12は顔色や血色を良くし、髪にツヤを与える。だから食わなきゃね。

それと牛肉はヘム鉄も多く含んでいるので、貧血や冷え症に効果的あり。さらに、牛肉に豊富に含まれているトリプトファンは、脳内の興奮物質を鎮める機能セロトニンを増やす栄養素。このセロトニンに働きかける作用があるので「今日はちょっとブルーだわ…」って感じの時は、牛肉はいいかもね。
でもお肉だから、野菜もたくさん食べることを忘れずに。

東武伊勢崎線「東向島駅」から徒歩10分。明治通りと墨堤通りが交差する界隈に「お肉の美味しい下町の洋食屋」と銘打った昭和21年創業の「レストランカタヤマ」がある。土日祝日ともなれば、行列必至の繁盛店。

人気は「駄敏丁(だびんちょう)カット」と呼ばれるボリュームのステーキ各種だ。
ご覧のものは一番人気の豪州牛グラスのランプ肉を使用した「駄敏丁カット260gステーキ定食」だ。
この分厚い肉の迫力を見てくれ、もう胃袋が唸ってしまう。260gでこの値段、それもライス・味噌汁・サラダ付きで1,790円なんて驚きの価格。

焼き方はレア、ミディアム、ウェルダンお好みで。熱々の肉にバターをちょいと絡め、牛肉のグレービーが解け込んだ醤油ベースのステーキソースをたらし、ナイフを立てて肉汁したたるステーキを食らえば、牛肉本来の旨味が口いっぱいに広がる。そのほどよい歯ごたえ、お好みでガーリックチップとともに、合間にフライドポテト、ミックスベジタブルと一緒にライスを頬張ればもう完璧。

「駄敏丁カットというのは、当店オリジナルの加工技術で特許を取得しております。この豪州牛グラスというのは、草を飼料として育っているため、臭みが強いんです。でもこの加工を施すことによって肉を食べ応えのある厚さに自由に成型でき、臭みなどの欠点も一切なくせるんですよ」
と語るのはこの「駄敏丁カット」生みの親、二代目社長片山幸弘氏。
「ステーキ肉って厚みが心情のような気がするんですよね」
「そうそう私もお肉大好きですから、やはりステーキ肉は厚くなければ美味しくありませんし、肉が薄いとローストした段階で旨味、つまりグレービーが逃げてしまいますよね」
巷にステーキレストランは数多あるが、カタヤマが優れているのは、その日の気分、腹具合、懐具合、様々なシチュエーションでステーキの種類が選べるということだ。

「今月は出費がかさんであまりお金が使えないんだけど、でも、どうしてもステーキが食べたい!」
といった時には、前述のグラス肉ならば260gから1.1kgの肉が用意されているし、同じ豪州牛でも1クラス上の「リーン」と呼ばれるものならば、100g、1,160円から1kgの中で希望のサイズをチョイスできる。

「今日はちょっと奮発して高級ステーキいっちゃおうかな」といった場合は、和牛A4、A5クラスが100gから1kg各種が用意されている。ちなみに和牛A4で100gは2,380円。A5で100gは2,670円だ。2人連れならば豪州牛と和牛をチョイスし、お互いに分け合って楽しむこともできる。
ステーキはグラムが少なければ当然肉は小さくそれも薄くなってしまうも。でも駄敏丁カットという特殊技術により、肉にほどよい厚みを施すとともに、廉価な牛肉でもその欠点を補い牛肉本来の味わいを最大限に味わえるのだ。

なお、洋食屋なのでグラタン、カニコロッケ、オムレツ、カキフライなどのメニューも豊富でステーキとのセットものもあり、どれをいただいても申し分なし。
特筆すべきは、サービスメニューとして存在する限定品の「ハンバーグ定食」。それも破格の500円!!とは驚きだ。当日仕込みの際に切り落とされた豪州、和牛をミックスした作りたてのハンバーグなので、開店わずか数十分で品切れてしまう人気ぶり。

東向島駅は東京スカイツリーからすぐの場所にあるので、観光がてら、美味しいお肉も食べたいなんて言うときには、スカイツリーを上る前にちょっと腹ごしらえ…なんてコースもいいかもしれないね。

〈店舗データ〉

【店名】レストランカタヤマ
【住所】東京都墨田区東向島4-2-6
【電話】03-3610-1500
【営業】11時~14時30分 16時30分~20時45分(入店ストップ) 土・日・祝11時~20時45分(入店ストップ)
【休日】無休
【アクセス】東武伊勢崎線「東向島駅」から徒歩10分



取材・文/小野員裕(おのかずひろ)
グルメライター/フードプロデューサー
出版社勤務のかたわら、食べ歩きエッセイの連載や食イベントに関わり、外食産業で注目を集める。17歳からカレーの食べ歩きを始め、「横濱カレーミュージアム」の初代名誉館長、「オールアバウト」のB級グルメガイドを務め、書籍・雑誌・テレビなど数多くのメディアで活躍する〝元祖カレー研究家〟。食べ歩いた軒数は、カレー専門店3000軒、飲食店10,000軒を越す。
その他、食品会社へのアドバイザーや、外食産業のフードプロデューサーとしては、カフェの店舗開発、高級レストランの調理素材、無添加・有機素材を吟味したレトルトのパスタ用ソース、ドレッシングなどの開発に携わる。
またオリジナルレトルトカレー「小野員裕の鳥肌の立つカレー」(MCC食品)は発売10数年以上好評を博するロングセラー。

食べ歩きのブログ「元祖カレー研究家」を日々更新。

主な著書に『カレー放浪記』(創森社)『魂のラーメン』(プレジデント社)『ラーメンのある町へ』(新潮社)『東京カレー食べつくしガイド』(講談社)『作務衣を着た主人の店に旨いものはない!』(双葉社)『おうちで本格インドカレー』(東京書籍)『絶品エスニックバルレシピ』(日東書院)『明治・大正・昭和のレシピで食道楽』(洋泉社)『今宵もぷらぷら居酒屋天国!』(学研)など多数。

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